最近、フローでメールを飛ばしまくっていまして、「メールアラート」と違いフローの「メールを送信」アクションでは受信者の上限が5件と知り、「少なっ」と思っていたちょうどそのとき、Winter’25より追加される「BCC」「CC」項目では150件設定できることを知りました。でもちょっと癖ありますね。
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該当のページです。
◇ SALESFORCE HELP >DOCS >SALESFORCE RELEASENOTES > Salesforce Winter’25 Release Notes > Salesforce Flow >Flow Actions >Expand Your Email Reach by Using CC and BCC Options in Send Email ActionExpand Your Email Reach by Using CC and BCC Options in Send Email Action
The maximum total number of recipient email addresses is increased from 5 to 150. You can now add CC and BCC recipients to emails by using the Send Email Action in Flow Builder. Any address entered in the CC field receives a copy of the email, and those in the BCC field also receive a copy, but their email addresses are hidden from all recipients.
Where: This change applies to Lightning Experience and Salesforce Classic (not available in all orgs) in Essentials, Professional, Enterprise, Performance, Unlimited, and Developer editions.
How: In Flow Builder, in the element menu, search for Send Email, and then select Send Email. When you set input values, turn on BCC Recipient Address List and CC Recipient Address List. If you want to add recipients’ email addresses, enter them as a comma-delimited list or use a merge field that returns text in this format.
↓日本語訳です。
メール送信アクションでCCとBCCのオプションを使用してメール到達範囲を拡大
受信者メールアドレスの最大総数が5から150に増加しました。 フロービルダーのメールを送信アクションを使用して、メールにCCとBCCの受信者を追加できるようになりました。 CC項目に入力されたアドレスはメールのコピーを受信し、BCC項目に入力されたアドレスもコピーを受信しますが、そのメールアドレスはすべての受信者から非表示になります。
対象: この変更は、Essentialsエディション、Professionalエディション、Enterpriseエディション、Performanceエディション、Unlimitedエディション、およびDeveloperエディションのLightning ExperienceおよびSalesforce Classic(すべての組織で使用できるわけではありません)に適用されます。
方法:Flow Builderの要素メニューで、[メールの送信]を検索し、[メールの送信]を選択します。 入力値を設定する際に、BCC受信者アドレスリストとCC受信者アドレスリストをオンにします。 受信者のメールアドレスを追加したい場合は、カンマ区切りのリストとして入力するか、この形式のテキストを返すマージフィールドを使用してください。
プレリリース組織で試してみました
例によって、機能を基本を知るための設定ですので、あらかじめご了承ください😅
やりたいこと
金額が10,000,000円以上の商談が作成されたとき、または商談が更新されて金額が10,000,000円以上となったとき、SVPロールのユーザーにメールを送信して通知します。
フローの「メールを送信」アクションのBCCに受信者を設定します。
押さえておきたいポイント①:BCC、CC に入力できる値(現時点で確認したもの)
・メールアドレスを直接入力、複数アドレスある場合はカンマ区切り
・テキスト変数(単一)、複数アドレスがある場合はカンマ区切り
これを念頭に置き、アドレスリストを格納する変数を用意しておきます。
データ型テキスト
複数の値を許可(コレクション)チェックなし
フロー外部での可用性両方チェックなし
押さえておきたいポイント②:BCC、CCは他の受信者項目と一緒に使用する
BCC、CCの設定のみでフローを保存しようとするとエラーになってしまいます。受信者を設定するようエラーメッセージが表示されるため、必ず他の受信者の設定のいずれかを設定し、そのうえでBCCおよびCCの設定を行う必要があります。
作成したフロー
全体図です。

①開始
オブジェクト商談
トリガーを設定レコードが作成または更新された
エントリ条件を設定>条件の要件すべての条件に一致(AND)
Ammount(金額)|以上|10000000
更新されたレコードでフローを実行するタイミング条件の要件に一致するようレコードを更新したときのみ
フローを最適化アクションと関連レコード
②レコードを取得:SVPロールユーザーを取得
このオブジェクトのレコードを取得>オブジェクトユーザー
ユーザーレコードを絞り込み>条件の要件すべての条件に一致(AND)
UserRoleId(ロールID)|次の文字列と一致する|ロールIDの文字列18桁
IsActive(有効)|次の文字列と一致する|True
ユーザーレコードを並び替え>並び替え順並び替えなし
保存するレコード数すべてのレコード
レコードデータの保存方法すべての項目を自動的に保存
※今回は手っ取り早く設定するためにロールの指定はIDを直打ちしていますが、他の方法がSandboxからのリリースやメンテナンスがしやすいと思います。いつか記事書きます。
③ループ:ユーザーをループ
コレクション変数を選択>コレクション変数
②で取得したコレクションを選択
コレクションを反復処理するための方向を指定します。>方向
最初の項目から最後の項目へ
④割り当て:メールアドレスを割り当て
ここが重要です。

変数値を設定
1行目では、ユーザーのメールアドレスを変数に追加します。
用意しておいた変数|追加|ユーザーをループ の現在の項目 >メール({!LoopUsers.Email})

2行目では、同じ変数にカンマ「,」を追加します。
1行目でメールアドレスを追加しただけでは「XXX@comAAAAA@co.jp」とメールアドレスがつながってしまうため、カンマで区切ります。

⑤アクション(メールを送信):SVPにメール送信

BCC Recipient Address List
用意してアドレスを割り当てた変数
リッチテキスト形式の本文
True
※プレーンテキストの場合は不要です。
件名
適当に、何のメールかわかるように設定しました。
受信者アドレスリスト
BCCだけではメールは送信されません。今回はこちらを設定しましたが、もちろん他の受信者の項目を使用してもOKです。
本文
テキストテンプレートを使用しました。概要は「Winter'25 フロー 「データの変換」要素でコレクション件数(レコード件数)をカウントする」を参照してください。
テストします
金額が10,000,000円以上の商談を作成すると

無事、BCCおよび受信者アドレスリストで設定したアドレスへメールが送信されました。
BCCとして受信したメールはこのように表示されました。

受信者アドレスリストで設定したアドレスです。他の受信者の情報は見えません。
※メーラー違います。
CCの場合しっかりCCで送信されています。

ひとこと
フロー内で完結できる「メールを送信」の設定で、BCCとCCが使えて、受信者の上限が5件から150件に増えるのは大変喜ばしいことなのですが、アドレスリストの作成は慣れていないと戸惑いますね。メールアラートのようにまとまったユーザーグループへの送信がもう少し簡単になればいいとは思いますが、フローの緻密さで大量にメール送信の処理となると負荷がかかりそうなので、少しずつ開放していく予定なのでしょうか?関連レコードや活動なども絡んでくるので、フローでカバーしようとすると複雑になるだろうなとは思いますが、プレビューなどでどのようなメールが誰に送信されるかわかると大変助かります。担当者の方、よろしくお願いします。
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更新①:2024年8月28日
更新②:2024年11月21日