Salesforceを利用したプロンプトテンプレートリリース作業中に発生したエラー事例をもとに、今後の開発時に意識すべきポイントをまとめました。この情報は、リリース時のトラブルを未然に防ぐための参考としてお役立てください。
事例の概要
Sandbox環境で作成されたプロンプトテンプレート、テンプレートトリガープロンプトフロー(以下プロンプトフロー)、起動用画面フローのリリース時に、エラーが発生して変更セットを本番環境にリリースできないという問題が確認されました。
エラー文章:Failure to Create template~問題が発生したため、プロンプトテンプレートを検証できませんでした。:error while executing data provider~」
原因は以下の2点と考えられます。 1. プロンプトテンプレートで「Flex」を利用していた。 2. プロンプトテンプレートとプロンプトフローを同時にリリースしようとした。※厳密には以下の通り
・プロンプトテンプレートのリリースには事前にプロンプトフローを有効化する必要がある。
・種別がFlexのプロンプトフローは単独で先に有効化することができない
・結果としてリリース時に詰む。
開発時の注意点
この事例を踏まえ、プロンプトテンプレートやプロンプトフローの開発・リリース時に注意すべきポイントを以下にまとめました。
1. テンプレート種別「Flex」を使用しない
プロンプトテンプレートの種別には「項目生成」または「レコードサマリー」を選択するのが無難です。「Flex」を使用した場合、リリース時にエラーが発生する可能性があり、公式でも制限事項として記載されています。
関連記事:Salesforce公式ヘルプ: プロンプトフローの制限事項ちなみにテンプレート種別Flexでも、項目生成用のプロンプトフローを使えば問題なくリリースはできます。 2. リリース順序を工夫する
○ まずプロンプトフローを先にリリースして有効化します。○ その後でプロンプトテンプレートをリリースします。その他の知見
• Flex種別プロンプトテンプレートの扱い
Flex種別のテンプレート自体は変更セットでリリース可能ですが、関連するプロンプトフローや起動フローの設定によりエラーとなる場合があります。
• 項目生成とレコードサマリーの違い
○ 項目生成: 特定の項目へのデータ生成が目的。Lightningページへの設置が可能。○ レコードサマリー: レコード全体の要約が目的。機能面では項目生成で代替可能なことが多い。結論とおすすめのアプローチ
• リリース作業の前にSandboxで十分に検証を行い、設定に問題がないことを確認してください。• テンプレート種別は「項目生成」や「レコード要約」を主に使用し、Flexの利用は必要最小限に留めましょう。
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