リストビューやアクセス権まわりの変更が多い Spring'25ですが、権限の内容と言いますか個々の権限もちょっと変わるそうなので(既存の設定に影響はなさそうです)、まずはそれらについて記事を書かせていただきます。今回はリリースノートの 2ページ分を確認します。
「すべて表示」→「すべてのレコードの参照」
「すべて変更」→「すべてのレコードの編集」に変更
長らく新人を惑わせてきた「すべて表示」「すべて変更」権限の名前がの名前が変わるそうで、私自身も昔はこちらの記事「
おさらい:オブジェクトの「すべて表示」「すべて変更」、および「すべてのデータの編集」権限について」でまとめて残しておかなければ咄嗟に説明できなかったのですが、権限が親切に名乗ってくれるようになります。
該当のリリースノートのページ①はこちら↓です。
◇ SALESFORCE HELP >DOCS >SALESFORCE RELEASENOTES > Salesforce Spring’25 Release Notes >Customization >Permissions >The View All and Modify All Object Permissions Have New NamesThe View All and Modify All Object Permissions Have New Names
To better represent the access granted by these object permissions, the View All object permission is now named View All Records, and the Modify All object permission is now named Modify All Records.
Where: This change applies to Lightning Experience and Salesforce Classic (not available in all orgs) in all editions.
How: You see these updated permission names in your profiles and permission sets automatically. No action is required.
↓日本語訳です。
「すべて表示」と「すべて変更」のオブジェクト権限の名前が変更されました
これらのオブジェクト権限によって付与されるアクセスをより適切に表現するために、「すべて表示」のオブジェクト権限は「すべてのレコードの参照」に、「すべて変更」のオブジェクト権限は「すべてのレコードの編集」に名前が変更されます。
対象: この変更は、すべてのエディションの Lightning Experience および Salesforce Classic(すべての組織で利用可能ではありません)に適用されます。
方法: プロファイルと権限セットでこれらの更新された権限名が自動的に表示されます。特にアクションは必要ありません。
Winter’25(現行)では「すべて○○」とシンプルすぎたものが、もうすこし具体的に伝えてくれています。

「すべての項目の表示」で将来にわたってすべての項目の参照権を付与
リリースノートのページ②はこちら↓です。
◇ SALESFORCE HELP >DOCS >SALESFORCE RELEASENOTES > Salesforce Spring’25 Release Notes >Customization >Permissions >Allow Users to View All Fields for a Specified ObjectDelivered Idea:Allow Users to View All Fields for a Specified Object
It’s easier to manage permissions for users who require broad data access. Assign the object-level View All Fields permission, which grants assignees access to all fields and field data for a specific object. This permission is available for all standard and custom objects that support field permissions. Users are automatically granted access for any new fields created for the object. We delivered this feature thanks to your ideas on IdeaExchange.
Where: This change applies to Lightning Experience and Salesforce Classic (not available in all orgs) in all editions.
How: We recommend that you manage permissions in permission sets, not profiles. In Setup, select a permission set. On the Object Settings page for a specific object, enable the View All Fields permission, and then save.
↓日本語訳です。
提供されたアイデア: 指定されたオブジェクトのすべての項目をユーザーが表示できるようにする
広範なデータアクセスが必要なユーザーの権限を管理するのが容易になります。オブジェクトレベルの「すべての項目の表示」権限を割り当てることで、指定されたオブジェクトのすべての項目と項目データへのアクセスが付与されます。この権限は、項目権限をサポートするすべての標準およびカスタムオブジェクトで利用可能です。ユーザーは、オブジェクトに対して新しく作成された項目にも自動的にアクセス権が付与されます。この機能は、IdeaExchangeでの皆さんのアイデアのおかげで実現しました。
対象: この変更は、すべてのエディションの Lightning Experience および Salesforce Classic(すべての組織で利用可能ではありません)に適用されます。
方法: 権限はプロファイルではなく、権限セットで管理することをお勧めします。設定で権限セットを選択し、特定のオブジェクトのオブジェクト設定ページで「すべての項目の表示」権限を有効にしてから保存します。
Spring’25から新しく「すべての項目の表示」が追加されます。


「すべての項目の表示」にチェックを入れると、項目権限のすべての項目にて「参照アクセス権」にチェックが入ります。
オブジェクトに項目が追加されたときも、「すべての項目の表示」にチェックを入れておけば自動的に新しい項目も参照できるようになっているので、管理者やそれと同等のユーザーにはこちらの設定を採用すると便利ですね。
ひとこと
このあたりに変更が加わったということは、単にアクセス権の管理画面と操作を変更するようなレベルではなく、根本的な権限の見直しが行われているのかな?と思いました。いきなり大きく変更することはないと思いますが、ずっと変わらないと思っていた基本的なオブジェクト権限やアプリケーション権限、システム権限も変わっていくのかもしれません。
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