Summer'20のリリースで衝撃的だった
動的フォーム。
もちろん試してみました。単体でもはもちろんのこと、
動的アクションと合わせて使用することで、ユーザが迷うことなく運用に沿った操作ができるように助けてくれる、心強い機能です。
こちらも遅ればせながら、試してみましたので、機能の概要と設定方法をまとめてみます。
動的フォームとは
一言で表すと、「特定の項目値の場合に指定した項目を表示する」ことができます。
設定は Lightningアプリケーションビルダーで行います。
やりたいこと
カスタムオブジェクト「アンケート」にて、選択リスト項目「種別」の値が「個別サポート」のときにのみ「サポート満足度」という選択リスト項目が表示されるように設定します。
事前準備
まずはこの機能が使用できるよう有効化を行います。
[【歯車】>ユーザインターフェーズ >レコードページの設定 ] を開き、「動的フォーム」のスイッチをオンにして、【保存】をクリックします。
設定方法
1.Lightningアプリケーションビルダーを開きます。
動的フォームを設定したいオブジェクトのレコードページを開き、【歯車】>編集ページの順にクリックします。
2.「レコードの詳細」コンポーネントをクリックし、プロパティを表示します。
プロパティの上部、「Lightningアプリケーションビルダー内で~」の長い説明文の下の【アップグレードに関する問い合わせ】をクリックします。
※実際に問い合わせがされるわけではありません。
3.Lightningページをカスタマイズできますよ、という説明が表示されるので、右下の【次へ】をクリックします。
4.「動的フォームのソースを選択」する画面が表示されます。少しわかりにくいですが、ここで動的フォームを設定するレイアウトを選択するようです。
レイアウト名の左の〇をクリックして選択し、右下の【完了】をクリックします。
※複数ページレイアウトが作成されているオブジェクトでは、複数のページレイアウトが表示されますが、選択できるのはひとつだけです。
5.条件を設定する項目を選択します。
今回は、「サポート満足度」という選択リスト項目を、選択リスト項目「種別」の値が「個別サポート」のときに表示されるように設定します。
まずはプレビューペインで「サポート満足度」をクリックし、右側に表示される「項目の表示を設定」の下の【+検索条件を追加】をクリックします。
6.項目に対し、表示する条件を設定します。
次のように設定し、【完了】をクリックします。
条件種別:レコード項目
項目:種別
演算子:等号
値:個別サポート
7.右上の【保存】をクリックします。
プレビューには条件を設定したマークと、右側には条件が追加されたことを確認してから、【保存】をクリックします。
有効化が必要な場合は、【有効化】ボタンをクリックし、有効化を行います。
有効化の方法については、活用ガイド
レイアウト⑥レコードページをユーザに割り当てる をご確認ください。
※活用ガイドは会員登録(無料)を行っていただくと閲覧できるようになります。
登録は
こちらからどうぞ。
8. レコードの挙動を確認します。
「種別」の値が「展示会」のとき「サポート満足度」が表示されていません。
「種別」の値が「個別サポート」のとき「サポート満足度」が表示されています。
注意事項
動的アクションと同様、現時点ではカスタムオブジェクトでのみ使用できるようです。
感想
いかにユーザにとって無駄がなく、迷いなく操作ができる画面であるかは、Salesforceの活用=情報の活用にとって重要な要素です。データは登録され蓄積されなければ、なかなかその価値を発揮できません。なおかつそのデータが正確であるかも、管理者は注意を払わなくてはなりません。
いずれもβ版ですが、動的アクションと動的フォームは大いに力になってくれる機能ですね。
ページレイアウト、レコードタイプ、入力規則ともあわせて、ユーザがマニュアルや運用フローを都度見直さずとも、ほとんど直感的な操作で正確なデータが登録されていけば、「入力が捗らない」というSalesforce活用の最初のハードルも、ぐっと下げることができるのではないでしょうか。
将来のリリースで、標準オブジェクトにも適用されることを願います。
参考
◇ Salesforce Summer'20 Release Notes > Customization > Lightning App Builder >
Add Dynamic Actions to the Highlights Panel for Custom Objects (Beta)◇Salesforce ヘルプ > 動的 Lightning ページ関連記事
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