※無期限延期になりました。(2022年2月22日追記)
レポートとダッシュボードの整理をしている途中にたまたま見かけて「そういえば!」と思い出しましたので、これまた備忘を兼ねて記事にしました。
以前、従来のフォルダ共有が廃止となり、拡張フォルダ共有に移行となるとSalesforce より発表されました。当初はSummer’20に廃止の予定でしたが、Spring’21に延期となり、さらにSpring’22に延期されました。
◇ Salesforce >ヘルプ >従来のフォルダ共有の廃止説明
更新日: 2021 年 1 月 28 日
従来のフォルダ共有は Spring '22 リリースで廃止される予定です。これまで Summer '20 (そして、Spring '21) にスケジュールされていましたが、時間的余裕をもって変更にご対応いただけるようにしました。それまでに拡張フォルダ共有を有効にし、ユーザのアクセスレベルを確認することをお勧めします。
* 現時点では 2022 年 2 月を予定していますが、変更される可能性もあります。
従来のフォルダ共有を終了する理由:
操作環境の全体的な改善に向けて、新しいユーザインターフェースと、よりアクセスしやすいレポートおよびダッシュボードを備えた拡張フォルダ共有に開発リソースを集中させるためです
この変更による影響:
Spring '22 リリースから、従来のフォルダ共有をご利用のお客様は自動的に拡張フォルダ共有にアップグレードされます。
お客様にてご対応いただく作業:
Spring '22 リリースまでに拡張フォルダ共有への移行を終了するようにお願いいたします。拡張フォルダ共有を有効化したら、権限をチェックして、組織のレポートおよびダッシュボードフォルダに適切な共有設定がされているかを確認してください。従来のフォルダ共有ではアクセスレベルは 2 つだけでしたが、拡張フォルダ共有バージョンではエディタというもう 1 つのアクセスレベルが追加されています。
Lightningでレポートとダッシュボードをバリバリ作成して共有されている方はあまり関係ないと思われます(ここまで読んでいただいていたらすみません)。Classic時代からSalesforceを利用されていたり、ずっと昔に契約して最近本格的に使い始めました、という方にご注意いただきたいお話です。それでも Spring’22に廃止予定とのことなので、焦る必要はありません。余裕ができたときに影響を調べて、対処法を把握しておけば大丈夫です。きっと……。
従来のフォルダ共有と拡張フォルダ共有という2つがありまして
ClassicからLightningに移行するにあたり、レポートとダッシュボードのフォルダ共有の仕様も、実は変更されています。「フォルダで共有する」という基本は変わらないのですが、その共有のされ方、権限が若干異なります。
従来のフォルダ共有
主にClassicのインターフェース使用時に使われますが、Classicでも拡張フォルダ共有を有効化している可能性があります。
フォルダを作成する場合、フォルダを「参照のみ」または「参照・更新」として指定し、フォルダに次のいずれかのアクセス種別を割り当てます。
・すべてのユーザがアクセス可能
・すべてのユーザから非表示
・指定した公開グループ、ロール、およびロールと下位ロールのみがアクセス可能
拡張共有フォルダ
Lightningでレポートとダッシュボードのフォルダを作成するためには、拡張共有フォルダの機能を有効化しなければいけません。
(つまり、基本的にLightningしか使われていない場合はもう有効化されているはずです)
フォルダ作成後、選択したユーザ、グループ、ロール、またはこれらの組み合わせに対して「参照」、「編集」、または「管理」アクセス権を指定します。従来のフォルダ共有より、もう少し細かく柔軟に設定できる印象です。
なお、プロファイルなどでユーザに与えられている権限によっては、フォルダ共有時に与えられた権限を越えて、実行できる操作および対象が変わる場合があります。詳細はこちらのヘルプページを参照してください。
◇SALESFORCE ヘルプ >ドキュメント >分 析 >
レポートおよびダッシュボードの共有に関するユーザ権限拡張フォルダ共有が有効化されているか確認する
Classicをご利用の方で、拡張フォルダ共有を有効化されているかよくわからないという方は、設定画面を確認してください。
[設定]をクリックし、クイック検索ボックスに「フォルダ共有」と入力して、「レポートおよびダッシュボードフォルダの共有」画面を表示します。
「レポートおよびダッシュボードフォルダを共有するためのアクセスレベルを有効化」のチェックが入っていない場合、有効化されていません!
◇Salesforce >ヘルプ >
「レポートおよびダッシュボードフォルダの共有」で、追加/削除されるシステム管理者権限の詳細有効化の前に把握しておきたい注意点
有効化に伴う影響について、ヘルプページから部分的に引用し、確認ます。
◇ SALESFORCE ヘルプ >ドキュメント >分 析 >
レポートとダッシュボードの拡張フォルダ共有への組織の移行拡張フォルダ共有では一部のユーザ権限が異なります。拡張フォルダ共有が有効になると、Salesforce は次の表で示されているとおりに権限を更新します。レポートおよびダッシュボードの権限の完全なリストは、「レポートおよびダッシュボードの共有に関するユーザ権限」を参照してください。
こちらの表はかなり重要ですね。各ユーザの権限を確認し、有効化移行も問題なく操作できるように権限を調整しなければいけません。
なお、こちらのページにも有効化移行の各権限の詳細が記載されています。こちらのほうがわかりやすい(見やすい)かと思います。
◇Salesforce >ヘルプ >
「レポートおよびダッシュボードフォルダの共有」で、追加/削除されるシステム管理者権限の詳細拡張フォルダ共有の有効化による影響
拡張フォルダ共有を有効にすると、次のようになります。
・すべてのユーザが、共有しているレポートフォルダおよびダッシュボードフォルダへの「参照」アクセス権を取得します。
・フォルダを明示的に共有していない場合や、「参照」アクセス権しか持っていない場合も、「公開フォルダのレポートを管理」または「公開フォルダのダッシュボードを管理」を持つユーザはすべてのダッシュボードフォルダまたはレポートフォルダ (他のユーザの非公開フォルダを除く) を管理できます。
・アップグレードの一環として「私のレポートを編集」または「私のダッシュボードを編集」権限を取得していないユーザは、共有しているフォルダでレポートおよびダッシュボードを編集できなくなります。「編集」アクセス権を復元するには、「公開フォルダのレポートを管理」権限または「公開フォルダのダッシュボードを管理」権限を持つ会社のシステム管理者が特定のフォルダの「管理」アクセス権をユーザに割り当てることができます。次に、このユーザがこのフォルダへの「参照」、「編集」、または「管理」アクセス権を他のユーザに割り当てることができます。
フォルダアクセス権の変更点
次の表に、拡張フォルダ共有を有効にした場合のフォルダアクセス権の変更点の概要を示します。
つまり、
有効化以降は「公開フォルダのレポートを管理」権限または「公開フォルダのダッシュボードを管理」権限を持つユーザのみが参照できるフォルダが存在する可能性があり、その場合はそのユーザが必要なユーザに対して再度アクセス権の設定を行う必要がある、ということですかね。
ひとこと
私が対応をするのなら、次の流れでしょうか。
①現在のユーザの権限の確認
②有効化以降に①がどう更新されるか、表と照らし合わせて確認。
③現在と同様の作業が行えるか確認。行えない場合は必要な処理を確認。
④リリース後、あるいは有効化直後はメンテナンス期間を設けて、ユーザへの権限の付与と、フォルダの管理権限を付与。
と言っても、すべてのフォルダの共有と管理の状況を把握するのは難しいと思われますので、依頼を受けて対応、というかたちにもなるかもしれませんね。
素敵な方法がありましたら、是非コメントなどで教えてください!