「Salesforce で関連レコードの有無を確認したいとき、レポートで確認できるよ!」とヘルプにもありますが、レポートに慣れている人じゃないとわかりにくいかも?と思いましたので、詳細を書いてみます。
特定期間内に活動期日のない取引先がわかるレポート
ヘルプのこちらのページに作成方法が記載されています。
◇ Salesforce >ヘルプ >ナレッジ >特定期間内に活動期日のない取引先に関するレポート説明
活動の有無を問わない取引先カスタムレポートタイプを作成し、活動オブジェクトの [期日] 項目を含めることで、特定の期間に活動期日のない取引先を表示するレポートを作成します。
解決策
上記のカスタムレポートタイプを作成し、設定する方法 :
1. 関連する活動の有無を問わない取引先カスタムレポートタイプを作成します。
・ 主オブジェクト : 取引先、 関連オブジェクト : 活動
・ 関連する活動 (B) の有無を問わない
2. 作成したカスタムレポートタイプを使用して新規レポートを作成します。
3. 取引先および活動レコードに対し、任意の条件を追加します。
4. 活動オブジェクトの [期日] 項目のフィルタを追加します。
リレーションのある2つのオブジェクトで、子レコードのない親レコードを抽出したレポートを作りたいのですが、ヘルプの内容では重要なポイントの一つめ「レポートタイプ」については教えてくれているものの、もう一つのポイントである「条件の設定」があっさりめのため、ちょっと手間取ってしまいました。
実際の手順を画面付きでご説明します。
やりたいこと
「日付が過去60日以内に設定されている活動」がない「取引先」をレポートで確認したい。
関連する活動の有無を問わない取引先カスタムレポートタイプを作成
まずはレポートタイプを用意しましょう。すでに作成済みの場合は新しく作らなくても大丈夫です。
1.[設定 >ホーム >機能設定 >分析 >レポート&ダッシュボード >レポートタイプ]の画面を開き、【新規カスタムレポートタイプ】をクリックします。
2.「ステップ1.カスタムレポートタイプの定義」で、各項目を設定し、【次へ】をクリックします。
主オブジェクト:「取引先」
レポートタイプの表示ラベル:「活動の有無を問わない取引先」
後からみてもわかりやすいように設定します。
レポートタイプ名:組織のAPI参照名の命名ルールに則って設定します。
説明:「活動の有無を問わない取引先」
後から見てもわかりやすいよう、表示ラベルの情報を補うように使います。
カテゴリに格納:レポートタイプが迷子に奈良によう、カテゴリを設定します。今回は「活動」としていますが、必ずしも「活動」に設定する必要はありません。
リリース:一般ユーザに使用させたくない場合は、「開発中」を選択します。
3.「(クリックして他のオブジェクトと関連付ける)」をクリックし、次のように設定して、最後に【保存】をクリックします。
Bのオブジェクト:活動
A to Bリレーション:「A」レコードに関連する「B」レコードの有無は問いません。
なお、画面下部の「レポートで選択可能な項目」で、レポート上に配置できる項目を設定できます。必要に応じて調整してください。
レポートを作成
用意したレポートタイプを使ってレポートを作ります。
1.「レポート」タブで【新規レポート】をクリックし、レポートタイプ「活動の有無を問わない取引先」を選択して【続行】をクリックします。
2.期間等の検索条件を設定します。今回は全取引先に対して確認したいので画像のような条件になっていますが、確認するレコードの対象期間に応じて設定してください。
表示:すべての取引先
作成日:常時
3.クロス条件を追加します。
「条件」の表示の右にある【▼】をクリックし、続けて「クロス条件を追加」をクリックします。
4.次のように条件の詳細を設定し、最後に【適用】をクリックします。
表示:取引先
関連の有無(表示の横の選択リスト):関連しない
セカンダリオブジェクト:活動
4.クロス条件検索条件を追加します。
項目:日付
演算子:次の文字列と一致する。
日付:過去60日間
最終的にこのような条件設定になります。
アウトラインに項目を追加したり、グルーピングを追加するなどして、レポートが見やすくなるよう調整します。今回は「行をグループ化」に取引先を追加しています。
レポートを実行して確認
【実行】をクリックして、レポートを確認します。一見、活動があるように見えても、内容を確認すると、「過去60日間」の日付の活動ではないことがわかります。
活動の件名が「-」になっている取引先を確認すると、活動は作られていません。
ひとこと
基本的なクロス条件の部分(
表示:取引先、
関連の有無(表示の横の選択リスト):関連しない、
セカンダリオブジェクト:活動)を応用し、状況にあわせて検索条件を設定することで、他のオブジェクトでも子レコードのない親レコードを表示することができます。
実は久しぶりにこのレポートの作成したとき、予想以上に時間がかかってしまったので、自分の備忘も兼ねて記事にしました。こちらのパターンを思い出すのに、ぜひ本記事をご利用いただければと思います。
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