皆さんは活動の共有設定周りって理解されてますか?
私は正直理解できておらず、お客様から問い合わせを受けると結構たじろいでしまいます。
今日は自分用の整理もかねて活動のアクセス権(共有設定)についてちょっと書いてみたいと思います。
あくまで私の理解ですので、ご指摘等いただけると幸いです。
活動とは?取引先・商談といった主となるオブジェクト(レコード)に対し、電話やメール、訪問といったどのような「活動」をしたのかを記録するためのオブジェクトです。
Salesforceでは「ToDo」、「行動」オブジェクトが用意されています。
つまり、主オブジェクト(関連先・名前)があり、その下に紐づくオブジェクトと考えられているため、共有設定やプロファイル周りも他のオブジェクトとは異なります。
※名前とは…リード・取引先責任者オブジェクトのことを指します。
プロファイル:
オブジェクト権限の設定箇所はありません。
「ToDo」、「行動」は、デフォルトでレコード参照、作成、編集、削除
することが可能です。
プロファイルは、自分が任命先(割り当て先・所有者)となるレコードに対して、実行可能な権限です。
それでは、他の人が所有する活動に対してはどのような挙動となるのでしょうか。
活動のアクセス権は
・親オブジェクトの共有設定
・活動オブジェクトの共有設定によってできること、できないことが決定されます。
・親オブジェクトの共有設定上述したように主オブジェクトがあり、その下に紐づくオブジェクトと考えられています。
そのため、主オブジェクト(関連先・名前)が登録されていない場合は、下記のユーザ以外はアクセスすることができません。
・任命先(割り当て先)ユーザ
・任命先の上位ロールのユーザ
・システム管理者
参考:ヘルプ&トレーニング活動のアクセス権とカレンダーの共有設定の関連についてよく主オブジェクトが登録されない活動も社員全員にアクセス権を拡大してほしい、
というお問合せをいただきますが「できない」としか、回答することができません。
ただ回避案も明確です。(私は自動でダミーレコードを紐づける等を提案させていただくことが多いです。)
親レコードが紐づいている活動オブジェクトの場合、レコードの参照アクセス権は親オブジェクトのアクセス権を継承します。
①「関連先」か「名前」のどちらかに値が入っている場合
→そのどちらかのレコード対する参照以上のアクセス権が必要です。
②「関連先」「名前」の両方に値が入っている
→「関連先」「名前」の両方のレコードに対する参照以上のアクセス権が必要です。
=より厳しい方のアクセス権が適用されます。
参考:ヘルプ&トレーニング活動のアクセス権とカレンダーの共有設定の関連について 例えば
・取引先の共有設定が「公開/参照・更新可能」、
取引先責任者のアクセス権が「非公開」
の組織があったとします。
1)営業太郎さんが自分が所有する取引先を「関連先」のToDoレコードを作成します。
この時、このToDoレコードは取引先にレコードにアクセス権のある同僚(同じロール)の経理里美さんは参照することができます。
2)営業太郎さんが1)のレコードに自分が所有者となっている取引先責任者を「名前」項目に指定します。
すると、同僚の経理里美さんはこのToDoレコードにアクセスすることができなくなります。
二人の上位ロールにいる営業部長さんは、2)のレコードにアクセスすることが可能です。
このように活動オブジェクトでは、親となる「関連先」、「名前」に指定するレコードの共有設定が活動レコードの参照アクセス権に大きく影響を与えます。
・活動オブジェクトの共有設定例1)のとき、経理里美さんはこのToDoレコードを参照できますが、編集できるのでしょうか?
これは、活動の共有設定が大きくかかわってきます。
活動そのものの共有設定には2つ種類があります。
・非公開・親レコードに連動の2つです。
・非公開任命先(割り当て先)の所有者・任命先の上位ロールのユーザ、システム管理者以外のユーザはそのレコードを編集することができません。
・親レコードに連動「関連先」または「名前」のアクセス権を継承します。
そのため、「取引先」レコードにて「編集」権以上のアクセス権限がある場合は、レコードの編集が可能です。
「関連先」「名前」の両方に値が入っている場合、「関連先」「名前」の両方のレコードに対する編集のアクセス権が必要です。
より厳しい方のアクセス権が適用されるため、片方のアクセス権が参照までの場合は、レコードを編集することができません。
例えば
関連先:取引先(公開/参照・更新可能)
名前:取引先責任者(公開/参照のみ)
の場合、他の人の所有する活動レコードを編集することができません。
このように親レコードの共有設定に加え、活動の共有設定が活動の編集アクセス権に大きな影響があります。
いろいろと奥深い活動、きちんと考えて組織の構築を行いたいです。