今回は、メールテンプレートでトラップにかかったお話です。
敗因は、項目のAPI参照名に標準項目と同じAPI参照名を付けてしまったことです。。
カスタム項目には、末尾に ”__c” がつくから、別物として判断してくれるはず!という思い込みで、失敗しました。別項目の値が差し込まれてしまったのです。。。
■要件
商談に「資料格納先リンク」というカスタム項目(URL型)を作ることになりました。
API参照名は「Link__c」と命名。
この項目をClassic メールテンプレートに差し込んで使用します。
■動作の確認
①Classic メールテンプレートを作成します。
差し込み項目ルックアップを利用して、次の2項目をメールの内容に差し込みます。
・標準で用意されている「詳細リンク」項目:{!Opportunity.Link}
・今回作成した「資料格納先リンク」項目:{!Opportunity.Link__c}

②商談レコードページから、「メール」ボタンを押下
①で作成したメールテンプレートを挿入します。

すると、、、
②-1. 「資料格納先リンク」がブランクの場合
「詳細リンク」項目として差し込んだ{!Opportunity.Link} の部分も
「資料格納先リンク」項目として差し込んだ{!Opportunity.Link__c}の部分も
⇒詳細リンクの情報が差し込まれました。Oh。。。

そして、、、
②-2.「資料格納先リンク」に入力がある場合
「詳細リンク」項目として差し込んだ{!Opportunity.Link} の部分も
「資料格納先リンク」項目として差し込んだ{!Opportunity.Link__c}の部分も
⇒「資料格納先リンク」項目の情報が差し込まれました。Oh。。。

いくつか確認してみたところ、他にも不具合が起こる設定メニューがありそうです。
・不具合が起こる・・・メールテンプレート(Classic・Ligtningとも)、カスタムボタン、カスタムリンク
・不具合が起きない・・・数式項目や入力規則の数式、フロー
また、「Name」と「Name__c」などでも試してみましたが、同様の不具合が発生します。
IdeaExchangeでは、ケースの「件名(Subject)」項目について投稿がありました。
https://ideas.salesforce.com/s/idea/a0B8W00000GdhZ8UAJ/case-subject-field-not-visible-in-email-templates-when-subjectc-field-exists■結論
「Link」や「Name」など、Salesforceで標準で用意されているAPI参照名は、使わない方が安全です。
思わぬところで、想定外の動きをしているかも、、、
お気を付けください。
関連記事
カスタム項目作成時はFieldXX__cのリネームを!