今後の新機能のリリースや改修予定についても把握することができるので、定期的に
IdeaExchangeを覗いています。
現在の機能について、使用可能な範囲を広げてほしいという要望であったり、「
すべてのひとのためのシステムであれ。アクセシビリティに関するIdeaを見つけました。」で取り上げたような、あらゆるユーザにとっての利便性を追求するようなアイディアもあります。
今回、「こういう認識がこれからのスタンダードになっていくのかもしれない」と思ったアイディアがあり、また6月はプライド月間🌈でもあるので、ここでも取り上げることにしました。
◇ SALESFORCE >IdeaExchange >Ideas >Make Gender Identity/Pronoun a Standard Contact FieldMake Gender Identity/Pronoun a Standard Contact Field
On the Contact Object, create a new picklist field or text field (see below for my best practice example) that comes standard within Salesforce on the Contact object to house an individual's chosen pronouns. Any picklist fields should be editable to add any values that are requested, as personal pronouns are often fluid.
Additionally, allow for admins to edit the "Salutation" picklist (currently part of the "Name" standard field, so this is not editable) to allow for more inclusive selections if desired.
As a best practice, I often set up the below:
■Picklist Field: "Chosen Pronouns" with values:
・She/Her
・He/Him
・They/Them
・She/They
・He/They
・Other
■Text Field: "Other Pronouns"
■Validation Rule: If "Other" value is selected for Chosen Pronoun, "Other Pronouns" is required.
Adding this as a required field would standardize gender inclusion, so that instead of it being the exception to do additional work to include individuals' personal pronouns, it becomes the norm to include everyone and requires no additional effort to be inclusive of gender identities.
↓日本語訳です。
ジェンダー代名詞を取引先責任者の標準項目にする
取引先責任者オブジェクトに、Salesforce 標準の選択リスト項目またはテキス項目 (ベストプラクティスの例は以下を参照) を新規に作成し、個人の選択した代名詞を格納することができます。代名詞は流動的であるため、選択リスト項目は、要求された値を追加できるように編集可能であるべきです。
さらに、管理者が「敬称」選択項目を編集できるようにし(現在は「名前」標準フィールドの一部であるため、編集不可)、必要に応じてより包括的な選択をできるようにします。
ベストプラクティスとして、私は以下のように設定することが多いです。
■選択リスト項目。「選択された代名詞」 の値は以下の通りです。
・She/Her
・He/Him
・They/Them
・She/They
・He/They
・Other
■テキスト項目「その他の代名詞」
■入力規則:「選択された代名詞」 で "Other "の値を選択した場合、「その他の代名詞」は必須です。
これを必須項目として追加することで、ジェンダーインクルージョンを標準化し、個人の代名詞を含めるために追加作業を行うことが例外となる代わりに、すべての人を含めることが標準となり、ジェンダーアイデンティティを含めるために追加作業を必要としないようにします。
ジェンダーの多様性と、認めあう環境
「
自分自身の人生を生きるために:Salesforce日本法人、性転換手術の費用を補助する制度導入」でも取り上げましたが、Salesforce Japan さんはジェンダー問題について、積極的に取り組まれているイメージがありますし、時代の流れから、このようなアイディアが出るのは当然のことかと思います。ただ、正直なところ、「性的自認に関する自らの情報をすべてを公表しなくてはいけないのか」というとそれもまた個人の自由ですから、そこまで細かく情報を管理する必要があるのか?とも考えました。しかしながら、BtoCのように個人のお客様と誠実に向き合うとなると、やはり知っておきたい情報ですし、BtoCではなくとも、お客様ご本人からの希望があれば、もちろんそれに沿って対応することが望ましいです。「言及しないほうがいいか」なんて考える時点で、自分は古い人間になってしまっているのかもしれないです。数年後には今回のアイディアのような項目が、標準、カスタムに拘わらず、当たり前に用意され、互いの存在とアイデンティティを認める環境が、システム上でも整っていくのかもしれません。
日本では会話でも代名詞をあまり使用しませんが、そのままの感覚で英語圏の方とコミュニケーションを取ると、相手が望んでいない代名詞を使ってしまう可能性もありますので、意識しておきたいですね。
日本語でのジェンダー代名詞についての考察は、こちらのサイトの記事が興味深かったです。
●NOISE >ノンバイナリーな代名詞「They」は日本語でなんという?「敬称」項目について
ちょっとここで取引先責任者の「敬称」項目についてもついでにおさらいしておきましょう。
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アイディアの投稿では値が編集できないとありましたが、Lightningでは編集できない仕様になっており、Classicに切り替えることで編集可能です。
これについては過去に「
リード&取引先責任者:Lightningで「敬称」の値を変えることができない」という記事を公開しておりますので、こちらをご確認ください。
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