今回、動的シリーズにも新しい波が来るようです。動的フォームの条件付き書式設定が面白そうだったので試そうと思い設定箇所を一生懸命探していましたが「9月初旬からプレリリース組織やSandboxで試せる」とはっきりリリースノートに書かれていたのを見逃していて、無駄な時間を費やしてしまいました。
というわけで今日は「動的強調表示パネル」のご紹介です。
リリースノートの確認
該当のページはこちらです。
◇ SALESFORCE HELP >DOCS >SALESFORCE RELEASENOTES > Salesforce Winter’25 Release Notes >Customization >Lightning App Builder >Delivered Idea : Configure Record Highlights in Lightning App BuilderConfigure Record Highlights in Lightning App Builder
Use the new Dynamic Highlights Panel to configure your most important fields right in the Lightning App Builder. Previously, you could only configure fields in the Highlights Panel by using compact layouts in Setup. The Dynamic Highlights Panel can contain up to 12 fields. We delivered this feature thanks to your ideas on IdeaExchange.
Where: This change applies to Lightning Experience in Group, Professional, Enterprise, Performance, Unlimited, and Developer editions.
How: Drag the Dynamic Highlights Panel component onto the Lightning App Builder canvas, and then add fields to it. The Primary Field value is preselected for you, but you can change it.
The Dynamic Highlights Panel is responsive. When you change the size of your browser window, your information stays visible and wraps instead of being truncated. You can also use visibility rules to show and hide fields in the panel.
The Dynamic Highlights Panel is a container for fields just like a Field Section. You can find it on the Fields tab in the Lightning App Builder.
You can also customize the actions that appear in the panel. The Dynamic Highlights Panel uses dynamic actions by default and is supported for all LWC-enabled objects. For a list of LWC-enabled objects, see LWC Migration for Record Home Pages.
Your users can see the Dynamic Highlights Panel immediately on desktop, but for it to appear on mobile record pages, you must enable it from Setup | Salesforce Mobile App | Dynamic Forms and Dynamic Highlights Panel on Mobile.
↓日本語訳です。
Lightningアプリビルダーでレコードハイライト(強調表示?)を設定する
新しい動的強調表示パネルを使用して、Lightningアプリビルダーで最も重要な項目を設定できます。これまでは、設定でコンパクトレイアウトを使用することでしか、強調表示パネルの項目を構成できませんでした。動的強調表示パネルには最大12個の項目を設定できます。この機能は、IdeaExchangeで皆様からいただいたアイデアのおかげで実現しました。
対象:この変更は、Group、Professional、Enterprise、Performance、Unlimited、および Developer エディションの Lightning Experience に適用されます。
方法:Lightning アプリケーションビルダーのキャンバスに動的強調表示パネルコンポーネントをドラッグし、項目を追加します。プライマリ項目の値はあらかじめ選択されていますが、変更することができます。
動的強調表示パネルはレスポンシブです。ブラウザウィンドウのサイズを変更しても、情報は切り捨てられることなく、表示されたまま折り返されます。また、表示ルールを使ってパネル内の項目を表示したり非表示にしたりできます。
動的強調表示パネルは、項目セクションと同じように項目のコンテナです。Lightning アプリケーションビルダーの項目タブにあります。
パネルに表示されるアクションをカスタマイズすることもできます。動的強調表示パネルはデフォルトで動的アクションを使用し、すべてのLWC対応オブジェクトでサポートされています。LWC対応オブジェクトのリストについては、 LWC Migration for Record Home Pages を参照してください。
動的強調表示パネルはデスクトップではすぐに表示されますが、モバイルのレコードページで表示するには、[設定]、[Salesforce Mobile App]、[動的フォーム]、[モバイルの動的ハイライトパネル]から有効にする必要があります。
これまでも、コンポーネントを表示する条件を付けられましたが、強調表示パネルの場合はあらかじめコンパクトレイアウトで設定された項目のみの表示のため、パターンを用意したいときにはコンパクトレイアウトも同じ数必要でした。
それが、強調表示パネル上で項目を自由に配置できますし、その項目自体に表示する条件を設定することができます。
つまり、強調表示パネルが Lightningページ上でカスタマイズできるようになる、ということです。
プレリリース組織&デスクトップで試してみました
強調表示パネルの項目&アクションを総入れ替え
商談で、フェーズが「Proposal/Price Quote」のときは異なる項目、アクションのセットが強調表示パネルに表示されるようにします。
あまりない例だと思いますが、私の持っているプレリリース組織で権限関連の設定へのアクセスができなくなっていたため、このような例になっております。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
1.商談の Lightningレコードページを開き、項目タブを選択します。
「動的強調表示パネル」コンポーネントが追加されているのがわかります。

2.「動的強調表示パネル」コンポーネントをキャンバスへドラッグ&ドロップします。いつもの癖で上部に配置していますが、お好きな位置へどうぞ。

3.強調表示パネルに配置したい項目を項目タブからドラッグ&ドロップします。
ひとつずつ追加していきます。

4.編集ペインの【アクションを追加】をクリックします。

5.アクションを選択して【完了】をクリックします。
複数配置するときは【アクションを追加】をクリックしてひとつずつ追加します。

6.タイトル項目(トップに大きく表示される項目)、表示するアクションの数、アクションの位置(上から下→左から右に表示)を調整します。

7.画面を下にスクロールして、「コンポーネントの表示を設定」の条件を設定します。こちらは動的フォーム、アクションの条件の設定手順と同じですので割愛します。

設定が完了したら、【保存】および必要に応じて【有効化】をクリックします。
なお、今回の例では最上部にもともとの強調表示パネルの設定を残しており、そちらには 7.で設定した条件以外のときに表示されるように設定し、強調表示パネルが全く表示されないという状況が発生しないようにしています。

テストします
フェーズが「Proposal/Price Quote」以外のときはこうだったのが

フェーズを「Proposal/Price Quote」に更新すると、こう!
ステップの確認重視の画面に。

項目を適宜表示/非表示
大胆に強調表示パネルごと入れ変えるのではなく、一部の項目に、項目自体に条件を設定します。
Lightningページで動的強調表示パネルを配置し、項目をその中へ配置したあと、動的フォームを設定するときのように「項目の表示を設定」の条件を設定します。

この取引先の強調表示パネルの例では、取引先のカスタム項目「特記事項あり(要確認)」と「評価」が、「Avtive」が「Yes」のときに表示されるように設定しています。

仕上がりはこんな感じです。

ひとこと
最初に検証を行ったとき、ユーザー情報や権限関連の設定にアクセスできなくなっており、今回のような例になってしまったのですが、「逆に各フェーズで本当に重要な情報がわかるし、動的フォームでの項目もきっちり制限して、アクションもそのフェーズで必要なものだけにしたらフェーズ管理をより厳密にできるのでは」と思ったり。画面が全体的に大きく変わるとなると、そのフェーズのときのイメージのようなものができて、状態をより素早く理解できるかもしれません。
また、リリースノートに書かれているとおりモバイルでも使用できるとのこと、デスクトップよりモバイルでの活躍の場面が多そうですよね。モバイル版はまたあらためて記事を書きます。
そして、変換要素を使ったフローについても面白い使い方をご紹介できないかなぁーとずっといじり続けておりますので、もう少々お待ちください。