夏本番という暑さですね。
波乱含みのオリンピックも始まろうとしております。
毎日色々ありますけれど、どうか無事にこの夏を越せますように。
今日は、常々思っていた「仕事を自分のものにする過程」について書きます。
最初に言っておきますが、あまり目新しい話でもありません。
私自身、たいした肩書もありませんが、近年は仕事で少しずつ成果を出し、ついでに自分の興味のある分野についてアピールし続け、比較的やりたいことをやらせてもらっている状態です(100%ではないですが……)。「頑張っているけれど認められない」「やりがいが感じられない」「責任のある仕事を任せてもらえない」とお悩みのあなたに贈ります。
そして、これはあくまでも私個人の考えですので、私が所属している組織で推奨しているものではありません。あらかじめご了承ください。
まずは、言われたことを言われたとおりにやる
「言われたことしかできない」とよく新人さんを貶めるように話をされる方がいらっしゃいますが、最初に「言われたこと」を「言われたとおりに」できるのは、上々なスタートではないですか?
求められていることを理解し、それに応えることが仕事の基本ですので、新人のうちはとにかく言われたとおりにやることが大切です。
規則性から法則を推察し、あらゆる状況への対応力をつける
効率的に言われたことを言われたとおりにできるようになるまで、たくさんの作業をこなすことになります。数をこなしていくうちに、いつもの作業の意味とルールがわかってきます。そうなると、いつもと違う点に対して違和感を感じられるようになります。違和感を感じたときに手を止めて、上司や先輩に確認して対応法を教えてもらいます。もちろん、違和感に頼らずとも「いつもと違う」とすぐにわかるものであれば、対応を知っている人に確認しましょう。これの繰り返しで、作業のパターンを学びます。
次にどうするべきか何となく予想がついたら、「このパターンは初めてなんですけど、似たような〇〇は△△だったので、△△でいいですか?」と自分の意見も伝えながら確認するようにするとなおいいでしょう。
明確な答えがないものは、とにかく調べて答えを出せるようにする
Salesforce のアドミニストレーターに限った話ではありませんが、答えが決まっていない問いについて自ら答えを探す、または作るような仕事が多く発生します。
わかりやすい例ですと、オブジェクト設計!扱う商品やサービス、情報の更新頻度、関わるユーザの役割の違い、目標指数は、組織によって異なります。個人的には、レポート&ダッシュボードのゴールを見据えてその組織に最適なオブジェクト構成を考える作業は、とてもクリエイティブだと思っています。ユーザにとって使いやすいレイアウト構成や、データの鮮度と価値を高めるための自動化の設計も、あらゆる状況を想定して作成しなければならないので、創造性が必要です。
過去の例や Trailhead、ヘルプページ、ブログのナレッジ記事など、あらゆる資料を調べ尽くし、使えるところをつなぎ合わせてみたり、仮設を立てて検証して、自分なりの答えを作る必要があります。もう、できることはすべてやったと言えるくらい、調べましょう。時間制限があるかもしれませんが、その中でも「きちんと調べました」と自信をもって言えるくらい調べましょう。
また、答えを出せるということは、問題について理解しているということです。そもそも問題自体がはっきりしていない場合も多いので、自力で問題を洗い出せる力、プロジェクトを進捗させるためにも、とても重要です。
「私はこの案がいいと思います」と勇気を持って伝える
最終的な答えを出す作業は人任せにせず、自分でやったほうがいいです。経験者が身近にいるときは協力を求めますが、今、目の前にある解決しなくてはいけない問題については、担当者の自分が一番よく知っています。
新人さんであれば、先輩や上司から確認&フィードバックを受ける期間が設けられているはずですから、怖がらずに自分なりの答えを伝えましょう。かと言って、新人さんにいきなり責任をそのまま負わせるような会社は問題ありなので、その場合はきちんと周りを巻き込んだほうがいいです。また、まったくの専門外であった場合も、自分のできる範囲を伝えて協力を求めましょう。
ときどき、「経験がないからわかりません」「私には判断できません」と自分の答えを提示することを放棄する方が見受けられるのですが、「もったいない!」と思います。ほとんどの場合、その問題に対処できると判断されているから、任せられているはずです。経験値を増やせて、自分の学習の成果を評価してもらえるチャンスです。責任の重さはありますが、得られるものが多いのです。
挑戦か、成長しないままか
答えに穴があったり、検証が不十分なこともあるかもしれませんが、至らなかった経験も財産です。自分でやったことであれば、嫌でも忘れられないですよね。次に同じような状況に遭遇したときに、注意するべき点がわかるようになり、過去に自分で出した答えを糧にして、成長することができます。お仕着せの与えられた答えだけを信じ続けていると、自分で解決策を考えだすことができなくなってしまい、長くその業務に関わっているはずなのに、何も自分自身で解決できない人材になってしまいます。
もしあなたがプロジェクトにアドミニストレーターをアサインする立場だったとして、イレギュラーや前例がないものについて「正解を教えてください。そのとおりにやります」という人と、「これについては△△の理由で〇〇が最適だと思います。テスト環境で検証して、動作も確認しました」という人、どちらに任せたいですか?私は後者です。
そして、新しい取り組みを始めようとするときも、協力をお願いしたいのは、後者だと思います。自分で問題を見つけ、答えも見つけてくれるのですから。
既存の、長く受け入れられてきた答えの価値というものもありますが、それにずっと頼っていては、新しい一歩を踏み出せません。私は、目の前にある課題について、先人たちの知恵と自分なりの工夫を組み合わせて最適な答えを出すことが、所謂「仕事」であると思っています。
そのために、「基本を知って身につける → パターンを学習する → 目の前の状況を把握して問題と答えを考える → 自分の意見を伝える 」という成長が必要です。
自分で考えて意見を伝えるのは、いつでもどのような状況でも勇気が要りますが、きっと新しい経験をもたらしてくれます。
絶対的なセオリーではありませんが、今回の話が参考になれば幸いです。
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