Summer’22、「痒い所に手が届く」といった感じの新機能が追加されていますが、「お!」と個人的に嬉しかったのが、「レポートの集計で中央値を計算できる」というものです。
前々からこの噂について書いていたので、いつも読んでくださっている皆様には新鮮な情報ではないかもしれませんが、プレリリース組織で確認してみた結果を共有いたします。
その前に、一応リリースノートの確認を。
◇ SALESFORCE HELP >DOCS >SALESFORCE RELEASE NOTES >Salesforce Summer ’22 Release Notes >Summary Functions Now Include MedianSummary Functions Now Include Median
Report on the statistics that matter to your business. The median function is now available for all summary measures in reports and dashboards.
Where: This change applies to Lightning Experience in Group, Essentials, Professional, Enterprise, Performance, Unlimited, and Developer editions.
How: To show the available summary functions, select a summary action. Median is available in addition to sum, average, max, and min.
↓日本語訳です。
集計に中央値が追加されました
ビジネスにとって重要な統計情報を報告します。レポートやダッシュボードのすべての集計種別で中央値が利用できるようになりました。
対象:この変更は、Group、Essentials、Professional、Enterprise、Performance、Unlimited、および DeveloperエディションのLightning Experienceに適用されます。
方法: 利用可能な集計種別を表示するには、集計アクションを選択します。合計、平均、最大、最小に加え、中央値も利用可能です。
プレリリース組織で試験の点数の中央値を見てみた
今回は「進学塾の生徒の試験結果を Salesforceに登録して、中央値を確認する」という想定で、ざっくりカスタムオブジェクトなどを作成しレコードを登録してレポートを作りました。
いつもの「集計」のところに、「中央値」が追加されています。
ついでに、なんとなく散布図を作ってみたり。
ところで、中央値ってどんな値?
文字通り、複数の値を並べたときに、中央にくる値のことです。平均値だけを見ると、極端な値が点在する場合でも平均値にまとめられてしまい、数字を取ってもデータの正確な理解(何を持って正確とするかは定義が難しいですが、現状をできるだけそのまま把握するイメージでしょうか)につなげられない恐れもあります。
そのようなときに、中央値も参考にして、値のばらつきを考慮するようにします。
こちらのサイト様の説明がとてもわかりやすかったです。
□ なかけんの数学ノート >数学I >データの分析 >データの分析 >【基本】データの中央値ひとこと
前述のように、レポートを作るために進学塾で生徒の得点と受講状況を管理する状況を想定して
、リレーションを考え、時間がなかったため基本的な部分をプレリリース組織に構築したのですが、
楽しくて仕方がなく、まっさらな状態からSalesforceを構築する面白さを再認識していました。そして仕上げのレポート&ダッシュボードで理想のグラフが確認できたときの喜びも、いつまでも色あせません。
生徒ごとの受講回数と平均得点の散布図です
CRM Analyticsでは、標準偏差までも計算できるようですが、ごく普通の組織でそれを計算しようとすると、データを一度落とさなくてはいけないようですね。
CRM Analytics を学んで、色々な値を取れるようになりたいものです。
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公開:2022年5月10日
更新①:2023年8月16日
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